1位を獲得したシリコンバレーは、『起業人材・教育環境』を除く4指標グループすべてで首位を獲得した。特に、『起業ダイナミズム』と『スケールアップダイナミズム』では、構成指標のすべてが1位となった。さらに、『起業促進環境』の「アクセラレーター・インキュベーター数」や「賃金水準の高さ」、『スケールアップ環境』の「スケールアップ人材の転職市場」などでも1位を占めている。サンフランシスコ単体でもGPCI48都市の中でトップクラスの実力を有するが、3郡を含めてシリコンバレーとして評価することで、全指標グループが一層強化され、その圧倒的な競争力を示す結果となった。

2位のニューヨークは、『起業ダイナミズム』と『スケールアップダイナミズム』の2グループでシリコンバレーに次ぐ2位を、『起業促進環境』と『スケールアップ環境』で3位を獲得した。アメリカ都市共通でトップとなっている「ICT環境の充実度」が強みのほか、「アーリーステージの調達規模」、「シード・アーリーステージの投資主体数」、「スケールアップ人材の転職市場」、「ミドル＆レイターステージの調達規模」、「ミドル＆レイターステージの投資主体数」、および「ユニコーン輩出数」でも、いずれもシリコンバレーに次ぐ2位を獲得している。さらに、「スタートアップへの就職市場」「トップ大学の起業家輩出数」は3位となっており、人材と資金の流動性が活発であることがうかがえる。

3位のロンドンは、『起業促進環境』と『スケールアップ環境』でシリコンバレーに次ぐ2位を獲得し、高い実力を示した。『起業人材・教育環境』、『起業ダイナミズム』、および『スケールアップダイナミズム』でも3位であり、総合的なバランスの高さが強みとなっている。各指標を詳しく見ると、「世界トップ大学」や「ワークプレイス充実度」、「スタートアップイベント数」で1位を獲得しているほか、「アクセラレーター・インキュベーター数」、「スタートアップ数」、「イグジットの規模」でもシリコンバレーに次ぐ2位と高く評価されている。さらに、3位の指標も4つあり、ニューヨーク同様、トップレベルの指標が非常に多い都市である。